実験動物医学


2.ヒトの麻酔科学:最近の話題
                                      加藤 正人(東北大・医学部・麻酔科学)

 最近の麻酔科学は、従来の手術室における臨床麻酔から、術前の患者の評価、術中
の呼吸・循環・代謝(ときに内分泌と免疫)管理と術後疼痛コントロールを包括した
「周術期医学」へと成長しようとしている。
 具体的には、術前絶飲食の考え方の変化、最新のvital-signモニター、硬膜外併用
吸入麻酔の幅広い応用と術後疼痛管理、新しい吸入麻酔薬sevoflurane、静脈麻酔薬p
ropofol、筋弛緩薬vecuronium、局所麻酔薬ropivacaineの出現など、従来に比べて全
身麻酔の安全性は飛躍的に向上している。
 さらに、過大な手術侵襲により全身の炎症細胞の活性化が生じSystemic Inflammat
ory Response Syndrome(SIRS)という概念が、ショック病態の研究と並行して重症患
者の治療に応用されつつあり、来世紀の麻酔科学は「侵襲制御医学」へと変貌する可
能性がある。本講演では、これらのトピックスについて新しい話題を提供する。


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jalam@iexas.med.osaka-u.ac.jp