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山内貴範氏インタビュー(全5回)

連載第3回


とにかく「埋もれている資源の発掘」が重要だ!


―本のなかで詳しく書かれていることですが、山内さんは美少女イラストを使うこと以上に、「埋もれている資源の発掘」の方が重要だと言っています。「埋もれている資源」と結びつけることによって、美少女が活きるということですよね。このことについて詳しくお聞きしたいのですが。

山内:僕は大学時代に全国を放浪して、日本中の街を見てきました。交通の便がめちゃくちゃいいのに寂れている街や、はたまた交通の便がめちゃくちゃ悪いのに活気がある街とか、とにかくいろんなところがあったのです。この差は何だろうと思ったとき、「埋もれている資源を発掘」できているかどうかによって、街の表情が大きく変わっているんだと思いました。町の観光案内所に行ったとき、職員にこっちがいろいろ行きたい建築のリストを見せると「そんなところに行ってどうするんですか?」と言われることがたびたびありました。いわゆる観光地化されていない町って、ほとんどがそんなもんなんですよ。

―観光案内の人が「そんなところ」とか言っちゃダメですよねえ(笑)でも、私も自分の故郷を、普段は人前でそんな感じに言っていますね・・・

山内:合コンや飲み会でも、故郷の話になると途端に自虐的になる人は多いよね。地方出身者はとくに。でも、地方を見渡すと、東京にはない素晴らしいものがたくさんあります。しかし、その魅力を、地方の人たちは気づいていないんです。それを掘り起こして、適切な宣伝とかとくっつけてやれば、1つの突破口が開けるんじゃないかと思いました。「埋もれている資源の発掘」を実践したのが「スティックポスターin羽後町」です。あれは、町民ですら行ったことないような場所をネタにしています。僕もあのポスター制作のために初めて訪れたところが結構ありますよ(笑)

―そうなんですか!

山内:町民だから全部の集落、全部の地域を見ていると思って いたけど、とんでもなかったですね。行っていない場所がありすぎて。知らないことだらけでしたね。地元の文化財とか、職人技術とか、その道の大家とか、知らなかったことがどんどんわかって、発見の連続でしたね。スティックポスターはロゴのデザインや解説を地元のプロが手がけていることに特徴がありますが、こういう素晴らしい人がたくさんいるんです。例えば、増澤廣さんはずっとお世話になっていた人なのに、とんでもなく失礼なことなんですが、篆刻の大家であることを存じ上げていなかった(汗)制作の過程は、自分にとっても地域再発見の旅でしたね。

―逆に、イラストを描いたイラストレーターに、秋田県出身の方はほとんどいないのはどうしてですか?

山内:あれは意図的にそうしているんです。実は、初期の段階で「秋田県出身の漫画家はたくさんいるから、そういった人たちに頼めばいいんじゃないか」と言われたんですが、僕はそうしなかった。自分自身がそうであったように、秋田県出身であれば、出身者の目でしか秋田を見ることができないだろうと考えていました。地域の魅力を発見する手段として、秋田県人の目ではなく、外部の目が欲しかったのです。特に、一度も秋田に来たことがない人にやってもらうことに価値があると思いました。純粋な目で秋田を見たらどんな作品が生まれてくるだろうかということに興味があったのです。写真をたくさん送って、これをベースにして発想してほしいとお願いしました。それが結果としてすごく良かった。地元の人たちから「この文化財がこんな風にアレンジされるんですね、新鮮ですね」という感じで評価されました。

―私も漫画好きで、秋田県出身の漫画家さんが地元を舞台に描いた漫画をいくつか知っていますが、いかにも田舎というか、そんな風景が描写されているものがほとんどですよね。冬が厳しいとか、田園風景が広がっているとか、同じようなイメージですよね。

山内:秋田県出身の漫画家さんが描くと、いかにもな秋田のイメージになって良くないと思ったんです。たぶん、僕が描いても変わらないと思ったんですよ(笑)僕は画力が無いから同じようには描けないけどさ、秋田に対して感じるものは同じだと思ったわけ。スティックポスターは秋田のイメージを覆すような作品ばかりで、狙い通りでした。ファンタジックな世界観の作品もあれば、学園物を彷彿とさせる作品もあるし。今までは無かったものじゃない。でも、羽後町の資源がなければ、これらのイラストは生まれなかった。そこに大きな意義があると思うんですよ。

―なるほど。イラストレーターに依頼されるときもそこまで考えていたわけですか。埋もれている資源を最大限に活かす方法を、山内さんは本当に良く考えておられますね。

山内:秋田公立美術工芸短大の学長を務めた石川好さんが、「外からの眼を大切にすべし」と言っていたけど、その通りだと思いますね。「埋もれている資源」とは、言い換えてしまえば「埋もれさせている資源」だと思います。JAうごの「あきたこまち」もそうですよね。あれだけおいしい米を、関係者までもが「米は売れない」と言っていました。また、羽後町は茅葺民家が昭和63年当時、259棟ありました。今ではそれが3分の1の87棟です。そのまま残していれば非常に価値の高い文化遺産だった。地元の人ほど、地元の魅了に気付いていないのです。例えば、ハチ公っていますよね。渋谷駅に銅像が建っている、あれです。ハチ公の生まれ故郷は秋田県の大館市というところなんですよ。それに因んで大館駅にはハチ公神社という神社まであるし、駅前に同じ銅像もあるんです。私の友人で、大館出身の人で渋谷の会社に勤めていた人がいるんですが、帰省した時のお土産としてハチ公グッズを買って行ったら、「どうして渋谷のお土産をわざわざ買ってくるんですか?」と言われたそうですよ。いかに知られていないか、ということがわかるエピソードだよね・・・

―そうなんですか!それは知りませんでした。それは新しいイベントや商品の企画につながるんじゃないでしょうかね?

山内:大館でファッションイベントとかやってみたら面白いよね。駅前を疑似渋谷センター街にしてさ、セシルマクビーとかリズリサの店を出したりするわけ。もちろん、安易な文化の輸入ではダメだと思うから、そこは「新旧文化の融合」を図っていく必要があるだろうけど。

―山内さんはギャルが好きですよね(笑)

山内:ギャルの世界、特にファッションはすごく興味がありますね。中学のころから、ギャルの雑誌をよく読んでいたからね(笑)独特の文化がたくさんあって、面白いですよ。今でも、そういう友達が多いんですよ。

―ギャルの企画とかやってみませんか?

山内:やらせてもらえるのであれば(笑)あくまでも趣味的なものだけど、考えていることはめちゃくちゃあるんです。ただ、繰り返しますが、東京の文化を無理やり地方に植え付けようとするんじゃなくて、まずは地域の資源を見つけて、それを新しい文化とうまくくっつけてやることが大事だと思っています。イラストであろうと、ギャルであろうと、そのへんは同じだと思うんだよね。どう考えても、羽後町のなかをギャルがそのまま闊歩していたら変じゃない(笑)そこで、ファッションとかメイクもローカルな風土に融合できるように考えてさ、秋田県らしいギャル像とかを掲示できたら面白いよね。そういえば、「秋田美人」って、秋田県のブランドのなかでも知名度の高いものの1つだと思うんだけど、なぜかそれを活かした企画って企業でも行政でも行われていないんだよね。女の子のファッションとか追求するにふさわしい県だと思うんですけどね。

―美少女イラストが活かせるのも、秋田美人の里だからこそなんでしょうか。

山内:そうかもしれませんね(笑)

 

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