この本は、動物の管理と使用に従事する従業員に関する労働安全衛生計画を策定あるいは再評価する途上にある研究所を支援するために書かれました。また、研究用動物の使用と管理に関わる危険要因への初歩的指針としても役立つよう企画されています。アレルゲン、人獣共通感染症、および咬傷といった明瞭な物理的危険要因など動物の使用に必然的に関わる危険要因への処置法をできるだけ包括している翻訳書です。
原著： Occupational Health and Safety in the Care and Use of Research Animals (USA: NATIONAL RESEARCH COUNCIL 1997)
各章の翻訳者
第１章 緒論、概観および推奨 ... 黒澤 努
第２章 計画デザインと管理 ... 朱宮正剛、渡辺嘉範
第３章 物理的、化学的要因と実験プロトコルに関連する危険要因 ... 吉田一也、古川敏紀
第４章 アレルゲン ... 上田智之
第５章 人獣共通感染症 ... 佐藤 浩、大沢一貴、紫原壽行
第６章 労働安全衛生計画の基本原則 ... 大和田一雄
第7章 労働衛生管理サービス ... 池田卓也
目 次
監訳のことば
Preface (原文)
第１章 緒論、概観および推奨
緒論
概観
推奨
第２章 計画デザインと管理
計画目標
多様性
基本概念
職責と責任
研究所の活動およびそれらの関連性
図2-1 関連のパターン
管理の様式および構成
開始
表2-1 労働者の安全衛生の情報源
第３章 物理的、化学的要因と実験プロトコルに関連する危険要因
物理的危険要因
表3-1 紫外線の分類と特質
実験プロトコルに関連する危険要因
表3-2 実験感染もしくは自然感染した動物からの作業中感染事故例
表3-3 実験的もしくは自然に感染した脊椎動物を用いた実験計画に対しての動物バイオセフティーレベルABSL2と3の要約
第４章 アレルゲン
表4-1 実験動物アレルギー発症の危険率
アレルギー反応のメカニズム
表4-2 実験動物アレルゲンに対するアレルギー反応
アレルギー反応を起こすことができる動物
ラット、マウス、モルモット、スナネズミ、ウサギ、ネコ、イヌ、霊長類、ブタ、ウシ、ウマ、ヒツジ、シカ、鳥類、爬虫類、魚類、昆虫
予防及び症状軽減対策
アレルギー症を持つ従事者の評価
アナフィラキシー
第５章 人獣共通感染症
ウイルス感染症
Ｂウイルス感染症
エボラウイルス感染
マールブルグウイルス病
ハンタウイルス感染症
リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス感染症
サル類におけるボックス病
オルフ病
麻疹
ニューキャッスル病
Ａ型肝炎
Ｂ,Ｃ,Ｄ,Ｅ,型肝炎
サル免疫不全ウイルス（ＳＩＶ）感染
狂犬病
インフルエンザ
アルボウイルス感染
リケッチア感染症
Ｑ熱
猫ひっかき病
その他のリケッチア感染症
細菌感染症
結核
オウム熱
鼠咬熱
ペスト
ブルセラ熱
レプトスピラ症
カンピロバクター症
サルモネラ症
赤痢
エルシニア症
原虫感染症
トキソプラズマ症
ジアルジア症
クリプトスポリジウム症
アメーバ症
バランチジウム症
真菌感染症
皮膚真菌症
スポロトリクス症
蠕虫感染症
表5-1 実験動物の人獣共通寄生蠕虫
表5-2 実験動物の人獣共通外部寄生虫
節足動物寄生性疾患
第６章 労働安全衛生計画の基本原則
運営手順
施設のデザインと運用
暴露制御
教育と訓練
機器の性能
情報管理
表6-1 労働安全衛生情報管理ネットワーク
緊急時手順
計画評価
第7章 労働衛生管理サービス
労働安全衛生のための連邦政府の要求事項とガイドライン
表7-1 連邦政府が推奨する自然感染および実験的感染動物を対象とした研究に関する衛生管理
健康障害因子の評価
表7-2 実験動物研究に関連した危険性
労働安全衛生管理の責任
労働安全衛生管理の運用
計画評価
References (原文)
Glossary (訳 池田卓也)
