現在、わが国において注目を集めている「動物愛護管理法」の改正、動物実験施設の第三者検証等に備えて、各機関の動物実験委員会の果たす役割はますます重要になっています。
本書は米国応用研究倫理協会(ARENA)および米国実験動物福祉局(OLAW)が作成した「動物実験委員会ガイドブック」(改訂第2版)の翻訳書です。動物実験計画書の審査、動物実験委員会委員への教育、災害時の対応、遺伝子改変動物の使用など最新のトピックスが追加された本改訂版は、動物実験計画書の審査のみならず、研究者が動物実験を立案・実施する際の座右の書です。
目 次
翻訳者まえがき
緒言
編集委員会
執筆者
実験動物福祉局(Office of Laboratory Animal Welfare: OLAW)
略語および頭文字語
A. 動物実験委員会
A.1. 対照年表、背景、および歴史
A.2. 権限、構成、および機能
A.3. 運営および管理
A.4. 動物実験委員会の委員に対する教育
A.5. 法律関係
B. 動物のケアおよび使用に関するプログラムの監視
B.1. 動物のケアおよび使用に関するプログラムの調査ならびに施設の査察
B.2. 動物の環境、住居、および管理
B.2.a. 一般的事項
B.2.b. 動物の環境
B.2.c. 飼育管理
B.2.d. 施設の維持
B.2.e. 緊急時ならびに週末・休日の飼育管理
B.2.f. 実験動物の行動学的管理
B.3. 獣医師の役割
B.4 労働安全衛生
B.5 スタッフの教育訓練
B.6. 緊急時への備え
B.6.a. セキュリティー管理および危機管理
B.6.b 災害対策
C. 動物実験計画書の審査
C.1. 基本的な問題点
C.2. 動物実験計画書審査の基準
C.2.a. オールタナティヴ─代替、削減、および洗練
C.2.b. 安楽死処置
C.2.c. 人道的エンドポイント
C.2.d. 苦痛を最小限にする
C.2.e. 実験実施者等の技能
C.2.f. 獣医師による審査および獣医師との協議
C.3. 動物実験計画書審査についてその他に検討すべき事項
C.3.a. 農学の研究
C.3.b. 抗体の作製
C.3.c. 繁殖コロニー
C.3.d. 野外研究
C.3.e. 危険物質
C.3.f. 教育における動物の使用
C.3.g. 外科手術
C.3.h. 遺伝子改変動物
C.4. 承認された動物実験計画書の監視
D. 動物のケアと使用に関する懸念の評価
E. 記録とコミュニケーション
E. 1. 記録と報告
E. 2. コミュニケーション
補遺
補遺A. 資料
補遺B. 実験動物福祉局(Office of Laboratory Animal Welfare: OLAW)組織図
補遺C. 国際実験動物ケア評価認定協会(AAALAC)の訪問調査員によって
しばしば指摘される動物実験委員会に関する問題点
補遺D. 米国獣医師会(AVMA)の「安楽死に関する委員会」の2000年報告書
補遺E. 野外研究において必要な連邦政府および州の許可証
補遺F. 試験、研究、および教育において利用される脊椎動物の使用
およびケアに関する米国政府の原則 209
翻訳者あとがき