1995年に起きた兵庫県南部地震以来、文化遺産の防災問題の重要性を人々に伝えてきたが、その過程で現在の文化遺産の抱える問題は単に防災だけではなく、現在の文化遺産を毀損することなく後世に伝えることの意義と重要性が忘れられていることが見えてきた。そして、結果としてこの問題に傾注することになり、阪神淡路大震災からこれまでの過程を振り返り、文化遺産の保全と継承に係る自身の経験をまとめることにしたのが本書である。(まえがきより)
目 次
一、NPO活動と忘れ得ぬ人々
二、文化遺産と社会
三、文化遺産は不死鳥
四、文化遺産と防災
五、京都と文化遺産
六、明日の京都と羅城門