本書は2章から構成されています。第1章では、化学物質の使用、有害性(毒性)および毒性の種類、さらに化学物質の安全性確認のための毒性試験法について、第2章では身の回りの化学物質による中毒事故の実態(発生源、作用、症状、診断)について、やさしく解説を試みました。読者の皆様が興味あるところから、どこから読み始めていただいても結構です。ぜひ、この機会に化学製品(剤)の正しい使い方をあらためて認識していただき、生命活動に芳しくない影響から身体を守り、さらに地球環境汚染問題にも関心を持っていただければ幸いです。
目 次
はじめに 芳賀 英吾
第1章 化学物質と毒性 芳賀 英吾、斎藤 徹
はじめに
毒・毒性・毒性物質
毒性学
化学物質とその毒性
暴露(投与)
吸収・分布・代謝・排泄
化学物質の危険性
毒性の種類
化学物質の毒性の判定基準
毒性試験
毒性試験における試験系の確保
毒性試験における対照
毒性試験の実施
毒性試験結果の評価
おわりに
第2章 化学物質と中毒 寺田 賢
はじめに
中毒と依存の定義
毒物の分類および種類
毒物作用の強さ
毒物の生体内運命
中毒作用の要因
中毒の診断法
薬毒物の分析法
アルコールによる中毒
自然毒による中毒
ガス体(気体)による中毒
農薬による中毒
重金属による中毒
医薬品による中毒
乱用薬物による中毒
家庭内での中毒
おわりに
著者紹介