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Biophilia 24 (第6巻 第4号 発行日: 2010年12月 1日)

特集: 「におい」最新事情

特集概要:

バラ好きで知られたクレオパトラは、自分が乗る船をバラのかおりで満たし、その香りは遠く陸地にいても漂ってきたという。古代ローマでは、調味料の魚醤の生臭さをやわらげるために香辛料を使い、中世ヨーロッパでは、体臭を消すために香水がさかんに使われた。そして、日本でも古くから香りを愉しむ文化がある。しかし、約40万種類の化合物がにおいを持つといわれていながら、その正体や、ヒトの嗅覚のメカニズムなどについては解明されていない点が多い。今号では、"におい"に関連する基礎知識と工学分野で進められている最新研究をご紹介しよう。

Biophilia 14 (第4巻 第2号 発行日: 2008年6月10日)

特集: 「環境遺伝子」研究の最前線(2) 
―化学物質の環境リスクへの取り組み―

特集概要:

前号に引き続き「『環境遺伝子』研究の最前線」第2弾を紹介する。

環境ホルモン問題が騒がれた当初、野生動物や実験動物で報告された化学物質による健康被害がヒトにも起きるのか否か、それが、環境中微量化学物質が行動および生殖異常と密接にかかわっていることを裏づける膨大な科学データをひとつひとつ丹念に検証した労作『奪われし未来』(シーア・コルボーンら、1996)の核心をなす問題だった。今回は、それに関連する我々ヒトにおけるデータと知見を、岩本氏、曽根氏に示していただいた。しかし、問題はそれだけではなく、子どもたちの神経発達障害(木村-黒田氏、大竹氏)が懸念されているとともに世界各国で取り組みもなされている(河原氏)。また、巻頭の深田氏には環境中化学物質から未来世代を守るため、新たに取り組んでいる千葉大学の「次世代環境健康学」の紹介をいただいた。

環境汚染問題も含め、化学物質に囲まれたこの地球上での我々の生活にはどのような危険が潜み、あるいは実際に我々に忍び寄ってきているのだろうか。環境中の化学物質の影響から未来世代を守るために、最新の研究とその取り組みを紹介する。

(編集担当:星 信彦)

Biophilia 13 (第4巻 第1号 発行日: 2008年3月10日)

特集: 「環境遺伝子」研究の最前線(1)
―環境汚染と健康、人類の未来は大丈夫?―

特集概要:

環境汚染問題も含め、環境中微量化学物質に囲まれたこの地球上での我々の生活は、果たして問題ないのだろうか。あるいは、野生生物に影響が出ても、構造の違う高等生物、人間には明らかな毒性が認められないから問題ない、と片づけてよいのだろうか。

「環境汚染と健康」問題は未来(次世代)に先送りしてはならない、「疑わしきは罰せず」ではすまされない、それが今回のテーマ。

国には国の、企業には企業の方針があり、次元の異なるところでものごとが取り決められていることは歴史が物語っている。薬害問題がいい例だが、後になってやはり「あれは毒でした」ではいつまでたっても同じ歴史の繰り返しになってしまう。ただ、そういう部分もこのビオフィリアにしっかり残しておく、というのであれば、それも本誌の使命かも知れない。

一般に胎子および新生子は成体と比べて薬物等への感受性がきわめて高く、内分泌かく乱化学物質が不可逆的に脳あるいは生殖機能を障害する可能性が示唆されている。内分泌かく乱化学物質の作用メカニズムの解明は、分子生物学的知見を基に新しい時代に入ったといえるが、器官形成・発達時期である胎子・新生子期での内分泌かく乱化学物質曝露が、長期にわたって不可逆的にフィードバック機構の破綻を招来する作用機序については不明な点が多い。さらに近年、細胞世代を超えて継承され得る、塩基配列の変化を伴わない遺伝子発現制御について研究する新たなパラダイムとして、エピジェネティクスの領域が提唱され、内分泌かく乱化学物質が生物系に及ぼす環境エピジェネティクスの展開が期待される。

本号では、環境化学物質が生態系や人間の健康へ及ぼす作用の分子基盤に関し、日本および世界の研究者がこれまでどのように取り組んできたのか、また、今後の行方について第一線でご活躍の方々にわかりやすく概説していただく。

(編集担当:星 信彦)

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