実験動物の技術と応用 実践編
 
(社)日本実験動物協会 編
 
編集にあたり
 
本書、「実験動物の技術と応用:入門編」は、二級実験動物技術師のテキストとして、旧来使用されてきた「実験動物の基礎と技術:技術編」を10数年ぶりに大幅改訂したものである。
本書の姉妹編として「実験動物の技術と応用:実践編」があり、こちらは一級実験動物技術師のテキストとして同様に改訂出版されたものである。入門編は主に基礎的な内容を中心に記述し、実践編は応用的、先端的内容を中心に解説したが、実践編は実験動物技術師のみならず研究者や大学院生等による活用も意図していることから、基本的な内容については入門編と重複した記載も一部盛り込み、基本的な導入が容易になるように工夫した。
本書は、“二級実験動物技術師”受験を目指す実験動物技術の初学者・入門者を対象とした必須事項を網羅している。基本的な編集方針として、「見てわかる」ことを第一義とし図や写真を豊富に取り入れた。また、大事なポイントがすぐ把握できるように、各ページの右脇付に重要事項を解説して整理した。
実験動物技術に限らず技術の練達のためには、いわゆる“道具立て”が重要な要素となる。そのため本書では、現実的な情報収集が可能になるよう、各メーカーから各種器材、資料等をご提供いただいた。これらから得られる“生の”情報が技術習得のための足がかりとなることを期待している。
本書の執筆、特に動物種別各論の項の執筆を一級実験動物技術師の方々にお願いした。実験動物技術に特有の現場に根ざした技術の蓄積やノウハウを読み取っていただければ企画者としてこの上の喜びはない。
本書の発行は、執筆者はもとより、編集小委員長をお引き受けいただいた鍵山直子先生の厚い情熱とご尽力なくしては成し得なかった。また、(株)アドスリーの横田節子社長並びに石井宏幸さんには、困難な作業の中、終始暖かい激励と支援をいただいた。それぞれに、記して深甚なる謝意を表したい。
実験動物技術を志す初学の徒が、本書を有効に活用することにより、広く基礎技術や応用技術を習得し、やがてわが国の実験動物界を担うべく、実験動物技術師として活躍することを期待してやまない。
 
(社)日本実験動物協会
教育・認定専門委員会委員長
大和田 一雄
 
平成16年3月


株式会社アドスリー