ここ数年の間にも、近畿地方にまた大地震が発生する可能性が高いと専門家は指摘しています。 その前に、日本の宝である文化財を地震の火の手から守るシステムを早急に講じるべきだとし、1997年に地震火災から文化財を守る協議会は発足しました。
この協議会が開催した京都と大阪でのフォーラムを写真やイラストを交えて再現し、さらに各会員からの提言を加えて、地震火災から文化財を守る協議会の活動がわかるようになっています。
●本書の構成
●地震火災から古都の文化財を守ろう 「第1回地震火災から文化財を守る緊急フォーラムパネルディスカッション」 ●テーマ 1「地震火災から文化財を守れるか」 パネラー:小松左京/鈴木嘉吉/瀬戸内寂聴/新野幸次郎 コーディネーター:土岐憲三 ●皆様へのひとこと-協議会からのメッセージ- ・文化財を活かして守る(上田正昭) ・文化財のみならず人々の生命・財産をも守る(金多 潔) ・文化財を守る文化を-(近衛忠輝) ・心を焼失して文化国家はない(小林隆彰) ・文化財を地震火災から守らなければならない(小松左京) ・文化財は火災からどれだけもちこたえられるか(齋藤誠治) ・それは日本だけではなく世界の損失(新宮康男) ・地震火災から文化財を守るために(新野幸次郎) ・大規模災害への防備は想定外だった(鈴木嘉吉) ・文化財を地震から守る運動を(瀬戸内寂聴) ・文化財を守って(千 宗室) ・木の文化を後世に伝えよう(竹内 謙) ・火災から文化財を守る気持ちが生じる環境を(立野 造) ・発刊によせて(桝本頼兼) ・常日頃、監視体制、出動体制を作っておく(松浦國男) 「第2回地震火災から文化財を守る緊急フォーラムパネルディスカッション」 ●テーマ2「地震は近い」 パネラー:安藤雅孝(京都大学防災研究所地震予知研究センター教授) 伊藤和明/尾池和夫(京都大学大学院理学研究科教授) 岡田篤正(京都大学大学院理学研究科教授) コーディネーター:土岐憲三