アドスリーの出版事業部では、生命科学雑誌Biophiliaをはじめ、実験動物学、医学、科学技術といった高度な専門領域から、サッカー、文化財、建築、歴史といった領域の一般書まで、幅広いジャンルの書籍を発行しています。 また、電子書籍化や、大学の講義、講演会等で使用する教科書の制作、販売(書店流通)も行っております。

実験動物の技術と応用 入門編

実験動物の技術と応用 入門編

商品コード: ad10012

編集: 日本実験動物協会

発行日: 2004年5月20日
判型: A4判
頁数: 200ページ
書籍コード: ISBN 4-900659-44-4 C3047
定価:6,050円 (本体価格:5,500円)

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日常の飼育作業に必要な最新の基礎知識と技術を盛り込んだ2級技術師用テキストである。科学と実験動物福祉の両面から「なぜ」、「どうして」の疑問に答えた。図表・写真を多く取り入れ、レイアウトにも工夫して、読みやすい書物に仕上げた。従来の試験範囲をできるだけ逸脱しないよう、内容に配慮したことはもちろんである。

2004年5月20日 初版発行
2012年9月1日 第6刷発行
2014年10月 第8刷発行

第3刷での変更および追加(PDFファイル)




 昭和60年に社団法人日本実験動物協会が設立され、実験動物技術者の教育認定事業が現在の日本実験動物学会から当協会に移管された。それ以来、当協会では、教科書の作成や教育用ビデオソフトの編集、各種講習会やフォーラムの開催など、技術者の教育認定にかかわる多角的な取り組みを実施してきた。その一環として、協会設立当初の動物実験技術と実験動物技術の大きな変化に対応し、新たな教育の充実をはかるため、教科書作りが行われ、昭和63年、実験動物一級技術師を対象とした「実験動物の基礎と技術 Ⅰ総論・Ⅱ各論」が出版され、ついで実験動物二級技術師を対象とした「実験動物の基礎と技術、技術編」が出版された。

 平成14年、当協会は認定試験のための実施要領を制定し、試験問題の作成方針を改めて規定し、試験問題をホームページで公開することとした。こうした制度の変更に伴い、新しい教育、認定制度に則した教科書の作成が必要であることを認識、これを期に教育認定専門委員会に教科書の改訂をお願いし、ここに、新しい理念と内容を盛り込んだ実験動物技術師のための教科書が全面的に改訂され、出版される運びとなったことは大変喜ばしいことである。

 新教科書は書名も「実験動物の技術と応用 入門編」と「実験動物の技術と応用 実践編」に改め、「実験動物の技術と応用 入門編」では、日常の飼育作業に必要な最新の基礎知識と技術を盛り込んだ二級技術師用テキストとし、科学と実験動物福祉の両面からの疑問に答えられるように配慮されている。また「実験動物の技術と応用 実践編」では動物飼育施設あるいは実験施設のスーパーバイザーとして、また研究者のパートナーとして活躍できる一級技術師を育てることをめざし、同時に、動物実験を行う医学、生命科学領域の大学院生、および大学、企業研究所、生産施設などで動物実験や実験動物の管理に携わる研究者にも実践的なテキストとなるよう、国際水準の知識と技術が満載されている。実験動物を学ぼうとする人々によって両書が広く利用されることを願ってやまない。

 最後に、本書の企面・制作に当たって多大なご尽力をいただいた教育認定専門委員会および執筆者の各位に厚くお礼申し上げるとともに、企画から出版まで一貫してご協力くださった株式会社アドスリーの方々に深謝する。

平成16年3月

社団法人日本実験動物協会会長
光岡知足

はじめに

 我々は何のために動物実験をするかというと、大きく2つの目的があります。1つは人類のためであり、具体的には病気を予防したり、治療したりすることにより、人々の健康を維持することが目的です。そのためには、新しい技術や、医薬品を開発したり、あるいは環境汚染を動物を使って調べるようなことが考えられます。もう1つは、ヒトは何者か? という根源的な問いかけです。我々はどこから来たか? 我々は何者か? 我々はどこに行こうとしているのか? ということを明らかにしたいという欲求です。

 このどちらの問いかけに対しても、動物実験というものが必要です。前者ではヒトの代替として、いろいろな評価に動物を使用し、その結果をヒトにあてはめ(外挿し)ます。後者では、ヒトとほかの生き物を比較することにより、霊長類の中のヒト科ヒトという存在を明らかにしよう、ヒトの生物学的意味を明らかにしようとするものです。

 このように、生命科学にとって基本的で重要な動物実験は、研究者、動物技術者、実験動物の三位一体ではじめて成立するものです。優秀な研究者だけでは、本当のよい実験はできません。適切な実験動物と実験動物を適切に維持・管理する優秀な技術者が必要です。3つの要素のどれが欠けても、動物実験は成立しません。

 この入門編には、実験動物の日常の飼育・管理作業に必要な最新の基礎知識と技術を盛り込みました。また、実験動物科学だけではなく、実験動物福祉の面からも、必要な知識を取り上げました。とくに、今回は本書を利用する若手の人たちの先輩に当たる実験動物技術者の方々を中心に、経験豊かな各分野の研究者、技術者に執筆を依頼しました。今までに培われた経験、技術および新知識をわかりやすく、かつ簡潔に纏めてもらいました。本書は図も多く、また随所に工夫が込められています。すでにこの分野で豊富な経験を持つ方でも、原点に戻り自分の経験を再整理してみるという点で入門編は有用です。また、入門編を突破したらさらに実践編へとステップアップしていただくよう期待しております。 

 本教科書の改訂にあたり、獅子奮迅の働きをされた鍵山直子編集委員長、また本教科書のまとめにご尽力いただいた大和田一雄教育認定委員長他、委員の方々、快く執筆に協力していただいた著者の方々に御礼申し上げます。最後に、本書の出版にあたり、いろいろと無理をきいていただいた株式会社アドスリーの皆様方に謝意を表します。

平成16年3月

社団法人日本実験動物協会副会長
教育認定担当理事
吉川 泰弘

編集にあたり

 本書、「実験動物の技術と応用:入門編」は、二級実験動物技術師のテキストとして、旧来使用されてきた「実験動物の基礎と技術:技術編」を10数年ぶりに大幅改訂したものである。

 本書の姉妹編として「実験動物の技術と応用:実践編」があり、こちらは一級実験動物技術師のテキストとして同様に改訂出版されたものである。入門編は主に基礎的な内容を中心に記述し、実践編は応用的、先端的内容を中心に解説したが、実践編は実験動物技術師のみならず研究者や大学院生等による活用も意図していることから、基本的な内容については入門編と重複した記載も一部盛り込み、基本的な導入が容易になるように工夫した。

 本書は、"二級実験動物技術師"受験を目指す実験動物技術の初学者・入門者を対象とした必須事項を網羅している。基本的な編集方針として、「見てわかる」ことを第一義とし図や写真を豊富に取り入れた。また、大事なポイントがすぐ把握できるように、各ページの右脇付に重要事項を解説して整理した。

 実験動物技術に限らず技術の練達のためには、いわゆる"道具立て"が重要な要素となる。そのため本書では、現実的な情報収集が可能になるよう、各メーカーから各種器材、資料等をご提供いただいた。これらから得られる"生の"情報が技術習得のための足がかりとなることを期待している。
本書の執筆、特に動物種別各論の項の執筆を一級実験動物技術師の方々にお願いした。実験動物技術に特有の現場に根ざした技術の蓄積やノウハウを読み取っていただければ企画者としてこの上の喜びはない。

 本書の発行は、執筆者はもとより、編集小委員長をお引き受けいただいた鍵山直子先生の厚い情熱とご尽力なくしては成し得なかった。また、(株)アドスリーの横田節子社長並びに石井宏幸さんには、困難な作業の中、終始暖かい激励と支援をいただいた。それぞれに、記して深甚なる謝意を表したい。

 実験動物技術を志す初学の徒が、本書を有効に活用することにより、広く基礎技術や応用技術を習得し、やがてわが国の実験動物界を担うべく、実験動物技術師として活躍することを期待してやまない。

(社)日本実験動物協会
教育・認定専門委員会委員長
大和田 一雄

平成16年3月

目 次


はじめに
編集にあたり

<総論>

Ⅰ 動物実験と社会
1 実験動物と動物実験
2 実験動物の用途、使用数
3 動物実験の歴史
4 動物実験の必要性
5 適正な動物実験 -社会的側面から-
6 演出型の決定
7 実験動物の入手から実験の実施
8 安全管理
9 今後の課題

Ⅱ 解剖と生理
1 生物と生命現象
2 からだのなりたち
3 体部の名称および器官の位置と名称
4 骨格と筋肉
5 皮膚
6 呼吸器
7 循環器
8 消化器
9 泌尿器
10 生殖器
11 神経系
12 内分泌系

Ⅲ 遺伝と育種
1 遺伝の基礎
2 遺伝的統御
3 疾患モデル動物
4 遺伝的品質検査(遺伝的モニタリング)

Ⅳ 繁殖
1 計画生産の基礎
2 雌雄判別
3 性成熟
4 排卵・性周期
5 性行動
6 受精・着床
7 分娩・哺乳・離乳
8 母性行動

Ⅴ 栄養と飼料
1 実験動物の栄養
2 実験動物の食性と飼料の種類
3 飼料の形状
4 消化と吸収
5 給餌・給水法
6 飼料の保管と取り扱い

Ⅵ 飼育と衛生
1 衛生的飼育管理
2 飼育器材
3 入退室と搬入
4 個体識別
5 日常点検と観察
6 飼育管理
7 洗浄・消毒・滅菌

Ⅶ 施設と環境
1 動物飼育施設
2 飼育器材と環境
3 飼育機器、設備の保守・点検作業
4 動物施設と安全

Ⅷ 病気と感染
1 異常の発見
2 初期対応
3 感染症

Ⅸ 動物実験の基本
1 動物実験に用いられる器具類とその使用法
2 体重測定
3 採血法
4 採尿および採糞
5 麻酔法
6 安楽死法
7 遺伝的モニタリング
8 微生物モニタリング

<各論>

Ⅰ マウス
1 特徴
2 系統
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験補助

Ⅱ ラット

1 特徴
2 系統
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験補助

Ⅲ モルモット
1 特徴
2 品種と系統
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験補助

Ⅳ-1 その他のげっ歯類 -ハムスター類-
1 特徴
2 系統
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験補助

Ⅳ-2 その他のげっ歯類 -スナネズミ-
1 特徴
2 系統
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験補助

Ⅴ ウサギ
1 特徴
2 品種と系統
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験補助

Ⅵ イヌ
1 特徴
2 解剖・生理
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験手技

Ⅶ ネコ
1 特徴
2 品種と系統
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験補助

Ⅷ ブタ
1 特徴
2 生理および解剖
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験補助

Ⅸ トリ類
1 特徴
2 系統とその特徴
3 飼育管理
4 病気と異常
5 繁殖
6 実験手技

Ⅹ サル類
1 特徴
2 種類
3 飼育管理
4 繁殖
5 実験補助

XI 魚類、両生類、その他
1 魚類
2 両生類
3 無脊椎動物

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