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人と環境にやさしい材料化学

人と環境にやさしい材料化学

商品コード: ad60016

編者: 尾崎 幸洋(関西学院大学理工学部)

発行日: 2008年5月10日
判型: A5判
頁数: 184ページ
書籍コード: ISBN 978-4-900659-86-5 C3043
定価:2,200円 (本体価格:2,000円)

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材料化学の最近の進歩と今後の課題について議論した、シンポジウムの講演をもとに編集した。本書が材料化学の立場から、環境問題を考える1つの機会を与えることになるだろう。

著者

はじめに
尾崎 幸洋(関西学院大学理工学部)

バイオマテリアルが先導する未来医療
─高分子ミセル型ナノキャリアによる薬物・遺伝子のピンポイントデリバリー─

片岡 一則(東京大学大学院工学系研究科・医学系研究科)

省エネ新プロピレンオキサイド製法
瀬尾 健男(住友化学株式会社)

医薬品のプロセス化学
─環境調和型有機合成を目指して─

田辺 陽(関西学院大学理工学部)

未来を拓く生分解性バイオマスプラスチック
─微生物による生合成から生分解まで─

岩田 忠久(東京大学大学院農学生命科学研究科)

可逆反応を利用した環境に優しい高分子の材料設計
吉江 尚子(東京大学生産技術研究所)

生物は強い水素結合と弱い水素結合を使い分けて生体高分子を作る
尾崎 幸洋(関西学院大学理工学部)

X線表面回折法を用いた生分解性ポリマーPHBの表面モフォロジーと結晶化プロセスの観察
高橋 功(関西学院大学理工学部)

環境配慮型素材としてのバイオプラスチックの最近の動向
─生分解性プラスチック・バイオマスプラスチック─

猪股 勲(日本バイオプラスチック協会)

目 次

はじめに
尾崎 幸洋(関西学院大学理工学部)

バイオマテリアルが先導する未来医療
─高分子ミセル型ナノキャリアによる薬物・遺伝子のピンポイントデリバリー─

片岡 一則(東京大学大学院工学系研究科・医学系研究科)

01 人にやさしい医療を目指して
02 ナノテクノロジーが拓く豊かで安心な医療
03 ピンポイントデリバリーによる副作用の少ない薬物治療
04 高分子ナノデバイスの集積メカニズム
05 体の中を安全にトランスポート
06 合成高分子ミセル:ブロックポリマー
07 人にやさしい化学構造
08 ミセル医薬の開発状況
09 細胞内pHに応答して薬を放出
10 難治がんへの展開
11 光学治療:デントリマー型光増感剤をミセル化する
12 眼の治療への展開
13 安全な人工ウイルスを作る
14 架橋高分子ミセルによる効果的な遺伝子導入
15 高分子ミセル型ベクターによる遺伝子導入
16 毒性を下げる
17 細胞にやさしいシステム
18 再生医療への応用
19 遺伝子のピンポイント発現
20 おわりに

省エネ新プロピレンオキサイド製法
瀬尾 健男(住友化学株式会社)

01 はじめに
02 世界から見た日本におけるエネルギー使用量
03 プロピレンオキサイド(PO)の用途
04 主要なPO製造方法とその問題点
05 住友化学のPO新製造法開発:クメン法
06 高収率クメン法のための触媒開発
07 クメン法と過水(AQ)法、PO/SMとの比較
08 クメン法PO 単産プロセスの特長
09 今後に向けて:開発中の新プロセス
10 おわりに

医薬品のプロセス化学
─環境調和型有機合成を目指して─

田辺 陽(関西学院大学理工学部)

01 はじめに
02 新医農薬品開発の2つのアプローチ
03 グリーンケミストリーの指標:Eファクター
04 グリーンケミストリーの成功例
05 プロセス化学の目指すもの
06 革新的アシル化反応の開発
07 グリーンケミストリーを意識した香料開発
08 ミントの香り、ラクトンの合成
09 その他のさまざまな応用例
10 不斉合成への応用
11 「速かろう、安かろう、よかろう」へ至った背景
12 他のグループの応用例
13 人と環境にやさしい材料化学の確立を目指して

未来を拓く生分解性バイオマスプラスチック
─微生物による生合成から生分解まで─

岩田 忠久(東京大学大学院農学生命科学研究科)

01 はじめに
02 生分解性バイオマスプラスチックとは
03 生分解性プラスチック研究の課題
04 微生物が作るポリエステルとは
05 新しい共重合ポリエステルの微生物合成
06 新しい加工法を開発し、強度を増す
07 低コストで強いポリマーを作る
09 バイオマスプラスチックの普及へ向けて:農学部と工学部の融合研究

可逆反応を利用した環境に優しい高分子の材料設計
吉江 尚子(東京大学生産技術研究所)

01 はじめに
02 プラスチックへの再生率が上がらない実情
03 リサイクルしやすい分子を作る
04 ディールスアルダー反応を使う3つの利点
05 二官能性リンカーによる重合/解重合の繰り返し性の検証
06 三官能性リンカーを使ってネットワーク型ポリマーを作る
07 三官能性リンカーによる重合物のリサイクル性
08 バイオベースプラスチックのリサイクル性

生物は強い水素結合と弱い水素結合を使い分けて生体高分子を作る
尾崎 幸洋(関西学院大学理工学部)

01 化学や生命現象のカギ:弱い水素結合
02 弱い水素結合、C-H…O水素結合とは
03 C-H…O水素結合を測定する
04 C-H…O水素結合は、普通の水素結合とは番うのか?
05 生物は弱い水素結合と強い水素結合をどのように使い分けているか
06 生分解性ポリマーのC-H…O水素結合の役割
07 弱い水素結合と強い水素結合の使いわけの研究が生命科学や材料科学の発展に貢献する

X線表面回折法を用いた生分解性ポリマーPHBの表面モフォロジーと結晶化プロセスの観察
高橋 功(関西学院大学理工学部)

01 はじめに
02 ホモポリマーとコポリマーの厚さの違いによる表面構造の差異
03 X線を用いた表面測定法
04 シンクロトン放射光 SPring-8 を使った実験
05 ブラック反射による表面ラメラの測定
06 Loosely Packed ラメラと Closely Packed ラメラの測定
07 準安定ラメラ成長機構の仮説
08 厚いポリマー表面のモフォロジーの解明に向けて
09 おわりに

環境配慮型素材としてのバイオプラスチックの最近の動向
─生分解性プラスチック・バイオマスプラスチック─

猪股 勲(日本バイオプラスチック協会)

01 はじめに
02 バイオプラスチックのもつ意味
03 バイオプラスチック導入の将来像
04 ヨーロッパの動き
05 バイオプラスチック協会の活動
06 総称としてのバイオプラスチック
07 生分解性プラスチックの商品化の状況
08 バイオマスプラスチック識別表示制度の登録商品
09 バイオマスプラスチックの商品採用例
10 国際的な動向
11 普及への課題

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