世界的に有病者が増えている2型糖尿病。その数は3億8,200万人といわれ、わが国でも右肩上がりで増加。しかし、糖尿病に対する一般の認識は不足気味。
過剰な糖質摂取、運動不足、夜遅い時間帯での夕食、砂糖を使った煮ものが並ぶ和の食事......。気づかぬうちに高血糖がつづき、糖尿病と診断されるケースが多いのではないだろうか。
国をあげての糖尿病予防・改善対策が急がれるなか、今号では最前線の研究・治療、国の取り組みをご紹介したい。
【特集】2型糖尿病治療研究の最前線
2型糖尿病を取り巻く現状 / 矢部 大介、清野 裕(関西電力病院)
対糖尿病戦略5ヵ年計画を通じた取り組み / 高本 偉碩、植木 浩二郎(東京大学大学院)
早期診断を実現するイメージング技術 / 稲垣 暢也(京都大学大学院)
糖尿病に対する再生医療の展望 / 川口 義弥(京都大学iPS細胞研究所)
食事・運動療法研究の現状・課題と今後の方向性 / 津下 一代(あいち健康の森健康科学総合センター)
飯塚病院臨床現場における2型糖尿病への取り組み─チーム医療を中心に─ / 佐藤 直市(飯塚病院)
糖尿病の克服に向けた日米欧の研究開発戦略とわが国の課題 / 重茂 浩美、小笠原 敦(文部科学省科学技術・学術政策研究所)
医療分野の研究開発の新たな体制の構築に向けて / 菱山 豊(内閣官房健康・医療戦略室)
【巻頭言】
糖尿病と健康寿命 / 清野 裕(関西電力病院 院長)【総説】
食物繊維豊富な大麦で生活習慣病を予防する / 東海林 義和(農林水産省産学官連携コーディネーター)【連載】
超高齢社会を元気で安心に過ごしていただくための歯科の役割<第4回>歯根を残し目指そう健康長寿 / 金指 幹元(鶴見大学歯学部)
医工連携<第3回>
製販ドリブンモデルのこの1年(2013年4月~2014年3月) / 柏野 聡彦(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
海外科学雑誌情報Silva Scientiae XXX ─サーチュインのさまざまなはたらき─ / 久原 孝俊(順天堂大学大学院医学研究科アトピー疾患研究センター)