アドスリーの出版事業部では、生命科学雑誌Biophiliaをはじめ、実験動物学、医学、科学技術といった高度な専門領域から、サッカー、文化財、建築、歴史といった領域の一般書まで、幅広いジャンルの書籍を発行しています。 また、電子書籍化や、大学の講義、講演会等で使用する教科書の制作、販売(書店流通)も行っております。

雑誌の最近のブログ記事

注:Amazon限定商品。2018年9月20日よりAmazonより販売開始。 アスリートにも参考になる現代スポーツ医療の今を知りたい人へのお勧めの一冊 ステートアマ勝利至上主義から始まったドーピング薬物問題。わが国では2018年6月、スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律が成立し、10月1日より施行されることになりました。今後ドーピングに関してはますます注意を払わなくてはなりません。本書はドーピング問題を第一線の専門家によりわかりやすく解説しています。

特集】がん患者の栄養(管理)
いま、がん治療の最先端では病院食に注力しています。なぜなら、口から食べ物を摂ることは生きる力です。がん患者さんにとってなぜ栄養管理が大事か、生理的・生化学的メカニズム、がんの栄養代謝から食欲不振時の対応、治療に伴う副作用による食事への具体的な対応、最新の栄養療法、機能性成分について解説します。従来にはないがん患者さんの食生活への医療スタッフからの新しい視点が随所に盛り込まれています。たとえば、症状があり、食べることがつらいときは無理に食べる必要はなく、水分は充分摂ること、薬品の排泄や脱水、便秘の予防のためにも重要ということであり、食べ物を摂るためのちょっとしたヒントが盛り込まれています。

【巻頭言】
がん患者の栄養(管理) 利光 久美子(愛媛大学医学部附属病院栄養部長)

【特集】特集がん患者の栄養(管理)

特集1.がん患者の栄養管理・総論 桑原 節子(淑徳大学看護栄養学部 教授)

特集2.がんの栄養代謝 寺本 房子(川崎医療福祉大学医療技術学部臨床栄養学科 特任教授)

特集3.がん患者の食欲不振時の対応 渡邊 慶子(高知学園短期大学生活科学学科 教授)

特集4.がん治療に伴う副作用対応Ⅰ(悪心、嘔吐) 稲野 利美(静岡県立静岡がんセンター 栄養室長) 

特集5.がん治療に伴う副作用対応Ⅱ(口内炎) 松村 晃子(徳島大学病院栄養部 副栄養部長) 

特集6.がんの栄養療法 須永 将広(国立病院機構渋川医療センター栄養管理室 栄養管理室長)

特集7.がんと機能性成分(EPA 他) 中濵 孝志(公益財団法人がん研究会有明病院栄養管理部 副部長)

【連載】
コンパニオンバードから学ぶ 第3回 / 重茂 浩美(文部科学省科学技術・学術政策研究所)

【特集】皮膚の世界─バリア・免疫の担い手
 皮膚の世界への新しい視点にようこそ。ヒトと微生物との共生について、
ノーベル受賞者レーダーバーグは「人間が善、細菌が悪」という考え方を止め
るよう呼び掛け、「宿主(人)とその寄生生物(微生物)は、それぞれのゲノム
が結び付いてキメラのような状態になっている超個体と見なすべき」と述べ
ました。皮膚の微生物叢(微生物フローラ)でも腸内細菌の数(約100兆個)
に対して1,000~ 1,000,000個ほどあります。アトピー性皮膚炎の関係に
ついてブリーチバスセラピーが本書でふれられております。菌がなぜ増えるの
か、なぜ、ディスバイオシス(腸内細菌叢の変容)を起こすのか?新しい治療法・
最新のアプローチが全章にわたって述べられております。

【巻頭言】
末木 博彦(昭和大学医学部皮膚科学講座 教授)

【特集】

特集1.皮膚の世界外と内を分けるバリアとは / 野村 尚史(京都大学大学院)
特集2.免疫臓器としての皮膚 skin-associated lymphoid tissue (SALT) / 末木 博彦(昭和大学医学部皮膚科)
特集3.皮膚マイクロバイオームと皮膚アレルギー / 佐山 浩二(愛媛大学大学院医学系研究科皮膚科学 教授)
特集4.ヒト皮膚における抗菌ペプチド / 村上 正基(愛媛大学大学院医学系研究科皮膚科学)
特集5.アトピー性皮膚炎の病態における皮膚細菌叢 / 海老原 全(慶應義塾大学医学部皮膚科) 
特集6.皮膚の世界 経皮感作から始まる食物アレルギー / 千貫 祐子(島根大学医学部皮膚科)
特集7.皮膚の光老化 / 山田 秀和(近畿大学医学部奈良病院皮膚科 教授 / 近畿大学アンチエイジングセンター副センター長)
特集8.紫外線、当たっていいの?悪いの? / 上出 良一(ひふのクリニック人形町院長)
特集9.Aromadermatology:アロマダーマトロジー / 久保 浩子(オリエンタル・アロマセラピィ・カレッジ) ,塩田 清二(星薬科大学)

【連載】
コンパニオンバードから学ぶ 第2回 / 重茂 浩美(文部科学省科学技術・学術政策研究所)

医療分野の研究開発は、文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省で分担されていたことで、研究現場での相互活用また実用化が意識された支援が十分ではありませんでした。新体制機構AMEDは、医薬品・再生医療・がん・感染症・脳と心・難病の6つのプロジェクトを軸に基礎から実用化まで一貫した研究開発を推進し、成果の円滑な実用化を目指す司令塔としての役割が大いに期待されています。
医療分野での画期的な組織であり、産業界も大きな期待・関心を寄せています。
今回の特集は、行政・研究者・産業界を代表する方々からの最新情報をインタビューや寄稿でまとめています。

薬事法が改正され、昨年11月から名称も新たに「医薬品医療機器等法」が施行された。
国際競争力の高い医療機器開発が求められるなか、医工連携のよりいっそうの強化とコーディネーターの育成が発展のカギを握るといわれる。最近では、地方創生を賭けて、医療機器開発を模索する自治体も増えつつあり、医工連携はますます広がりそうだ。
今回の特集は、前号につづき公益財団法人神奈川科学技術アカデミー(KAST)で昨年7月から開かれているKAST教育講座「医療機器産業参入のための基礎」をもとに、第一線で活躍中の講師陣の寄稿をまとめた。
人材育成や医療機器開発の実際など、参入に必要な基礎知識をご紹介しよう。

◎特別付録
生態工学ハンドブック vol.6~7がもれなくついてきます!

ノーベル物理学賞の受賞で、科学技術大国としての底力を見せた日本。しかし、大手製造企業の生産拠点の海外移転にともない、中小企業の大手との取り引きは予想に反して伸びず、さらに円安で原材料コストが上昇。工業立国を支えてきた中小企業にとっては、依然として厳しい状況がつづいている。
このようななか、オンリーワン製品の開発で生き残りに賭ける中小企業も現れている。誰にも真似のできない優れた技術とアイディアを活かせる分野は多岐にわたるが、医療機器や福祉器具もそのひとつだろう。
今回の特集は、医療・介護現場と企業の連携による新たなものづくりについて、経験豊富な専門家の方々にご寄稿いただいた。

糖尿病をはじめ、増加の一途をたどる生活習慣病。その一方では、新薬の開発や再生医療など高度な研究が進められ、患者もその恩恵に授かれるようになってきた。こうした発展を支えているひとつに、患者からもたらされる各種の情報がある。生活習慣、環境要因、検査データ、遺伝子等々、どれひとつとっても治療には欠かせぬものばかりだ。そして、これら一人ひとりがもつ情報を集積、分析することで、一人ひとりにあった治療や予防が可能となる。
今回の特集では、オーダーメイド医療の実現に向けて進められているわが国のコホート研究を中心に、現場の取り組みをご紹介しよう。

◎特別付録
生態工学ハンドブック vol.3~5がもれなくついてきます!

世界的に有病者が増えている2型糖尿病。その数は3億8,200万人といわれ、わが国でも右肩上がりで増加。しかし、糖尿病に対する一般の認識は不足気味。
過剰な糖質摂取、運動不足、夜遅い時間帯での夕食、砂糖を使った煮ものが並ぶ和の食事......。気づかぬうちに高血糖がつづき、糖尿病と診断されるケースが多いのではないだろうか。
国をあげての糖尿病予防・改善対策が急がれるなか、今号では最前線の研究・治療、国の取り組みをご紹介したい。

40年後には高齢化率が44%の時代を迎えるといわれている日本。出生数の低下にともない高齢化率が増加の一途をたどるわが国では、国民一人ひとりの健康寿命の延伸が大きな課題となっている。
その一方では、介護保険に関連する山のような課題。介護保険は、2000年の介護保険制度スタート時と比べ、改正のたびに利用しづらいものとなっている。国が提唱する健康寿命の延伸とは、いいかえれば"死ぬまで自立"が求められる時代を迎えたということでもある。
このような社会を背景に、現在、工学分野では高齢者の自立支援型のロボットや介護者の負担軽減を目的とするロボットなどの開発が進められている。今回の特集では、すでに実用化されている製品の紹介も含め、東京都に本社を置く菊池製作所、首都大学東京、広島工業大学、中京大学での取り組みを見てみたい。

【特集1】 難病克服最前線
遺伝子の変異などで発生する難病。誰にでも発症する可能性があるものの、患者数が少ないために、研究費や医療費の助成対象疾患が限られ、専門医も少ないといった問題を抱えている。
長期にわたる重い症状、家計を圧迫する医療費......、患者や家族にとっては、辛く苦しい毎日の連続である。
難病問題に解決の道はないのか? 難病治療の研究最前線をご報告する。

【特集2】 超高齢社会、21世紀の日本に生きる
保育所の増設や教育費の負担軽減など、少子化対策が後れを取るなか、2人に1人が50歳以上という史上初の超高齢社会を迎えようとしている日本。
しかし、将来を憂えてばかりでは何もはじまらない。
「若い世代の負担を軽くしよう!」「新しい日本社会を創ろう!」と、全国各地で、シニア世代が反旗を翻しはじめている。
大学・企業・街角で、超高齢社会の新たな世界を模索する"実験者"たちの成果をご紹介しよう。

わずかな段差に足をひっかけて転んでしまった。お年寄りのいる家庭でしばしば耳にする話だが、高齢者の家庭内における転倒などの事故は後を絶たない。つまずいてしまうのは、筋力の低下や認知度の低下などによるというが、いずれにしても加齢に伴う老化の現れのひとつだろう。
加齢のメカニズム、筋力、骨力などの低下を防ぐ方法について、現代医学、中医学の両面から迫ってみた。

◎特別付録
生態工学ハンドブック vol.2がもれなくついてきます!

【特集1】
日本は今、超高齢化社会を豊かに生きるための健康情報やビジネスが百花繚乱。最近では、高齢者向けの運動器具を設置した公園まで登場した。ブランコをこぐ子どもたちの傍らで、白髪世代が運動に精をだす。こうした光景が広がり始めているのも、死ぬまで元気でいたいと思えばこそ。しかし、目・歯・美容・そして性。加齢に伴い健康の悩みは増えるばかり。そこで今号では、それぞれの専門医によるアンチエイジング法をご紹介しよう。

【特集2】
医学の臨床分野と工学・ものづくり分野の専門知識・技術が連携し、市場ニーズによりマッチした医療機器を開発する──今、医工連携が国をあげての取り組みに発展しつつあり、参入を検討する企業も増加傾向にある。しかし、医療機器の開発には臨床現場のニーズ、薬事法など把握しておかねばならない課題がいくつもある。これらをいかに理解して、製品化、販売へと結びつけるか。今号では、製品化成功への秘訣をメインテーマに特集を展開したい。

【特集1】
国の経済を揺るがすといわれている超高齢少子社会。世界に先駆けていびつな人口構成社会を体験する日本は、年金問題や介護問題などを抱え、将来に不安を抱える国民で溢れかえっているのが実情だ。そんななか、世間では「アンチエイジング」への関心が高まり、国も2011年から国民の生活習慣を改善し、健康寿命をのばすための運動「Smart Life Project」をスタートさせた。第1特集では、いきいきと元気に毎日を送るための養生法をご紹介しよう。

【特集2】
2012年12月、パシフィコ横浜で第25回日本内視鏡外科学会総会が開催された。会場には医学・工学・産業の交流広場が用意され、展示ブースには17 社が出展し、おおぜいの来場者で賑わった。医療機器の開発では欧米先進国に遅れをとる日本。高額な医療機器の輸入は医療費増加の一因ともなり、メイド・イン・ジャパンの優れた医療機器の開発がいまや急務の課題となっている。今号では、海外との比較や医工連携によるわが国発の最先端技術をご案内しよう。


◎特別付録
生態工学ハンドブック vol.1がもれなくついてきます!

【特集1】
健康ブームに伴い、「医食同源」「身土不二」「スローフード」などといった言葉が、日常会話にも頻繁に登場するようになった。食べ物と健康のかかわりが注目を集めるのは、予防医学の観点からも歓迎すべき風潮だろう。
 では、食べ物はどこで生みだされるのだろう? いうまでもなく大地であり、海である。先の震災による原発事故で食べ物の安全性は脅かされたままだが、いま、北里大学を中心に、「農医連携」という新たな考え方が広まりつつある。

【特集2】
東京・蒲田を舞台にしたNKHの朝ドラ「梅ちゃん先生」のヒットで、町工場が注目を集めている。東大阪や蒲田に代表される町工場は、ロケットや新幹線の部品も作り、昨今話題のロボット手術で活躍する米国製の「ダ・ヴィンチ」も、その主要部品はメイド・イン・ジャパンだ。しかし日本の医療現場は、輸入品が幅をきかせているのが実情だ。では、日本製医療機器にはどのようなものがあるのだろう。第2特集では、開発者による医療機器の開発物語をお届けしよう。

医療機器の研究開発には、医学と工学が連携した医工学が必須とされ、日本でもこの分野で多くの研究開発が為されてきた。しかし、実用化にはなかなか至らず、現在日本で使われている先端医療機器のほとんどは外国からの輸入品で占められている。本特集では、日本のものつくり力を生かし、医療機器開発を推進していくための課題を探り、日本の医工学の将来を展望する。

/~\Fujisan.co.jpでも発売中

東日本大震災から1年余り。まだまだ時間は必要だが、復興へ向けて歩みは進められている。
本特集では、復興の地から、科学の力での復興・支援の試みや、あらたなまちづくりへの動きなど、「これから」へ向けた取り組みを紹介する。

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原発事故による放射能汚染問題が盛んに取りざたされている最中に、ユッケを食べた人たち4人が、食中毒で亡くなった。
原発事故によって飛散したセシウムは、北海道や西日本各地の土壌からも見つかり、ふぐ料理、法事料理などによる食中毒事件も後を絶たない。
食品の放射能汚染と食中毒。両者に共通するのは危機管理意識の低さが招いた結果ということだろう。
安心して食事をするために、私たちはどうしたらよいのだろう?
今回の特集では、放射能汚染の実態から食中毒の防止方法まで、8名の専門家が「食の安全」について指南する。

【山中伸弥先生の特集記事(iPS細胞、核初期化機構と臨床応用)が一部無料で閲覧できます。】


再生医療の実用化で変貌するといわれている21世紀の医療。
世界の研究者たちが先を競うなか、日本でもES細胞やiPS 細胞の研究に巨額の資金が投入され、研究が進められている。実用化すれば医療が変わるだけでなく、経済効果も計り知れない。では、実用化まであとどのくらいなのだろう?
毛髪、目、歯、脊椎......、最前線から届いたレポートをご紹介しよう。

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【特集1】里山をめぐる生物多様性
世界中を震撼させた東日本大震災。自然の威力をまざまざと見せつけられた今回の震災後、自然との共存を唱える声が、識者のあいだからあがり始めた。古来、自然の恵みを利用して生きてきた日本人。乱開発により荒廃してしまった「里山」の恵みをはからずも見直すこととなり、では、現状はどうなっているのか?田んぼ、畑、雑木林など、身近な里山の様子をお伝えしよう。

【特集2】復旧・復興への提言 -どうする放射能汚染、農業・漁業・エネルギー-
東日本大震災の発生から3か月が過ぎた。避難所生活をおくる被災者は、5月中旬の時点でも11万人を超え、疲労と不安を抱えたまま、非常に苦しい生活を強いられている。予想をはるかに上まわった大津波と「想定外」の原発事故によって農業・畜産業・漁業は大打撃を受け、電力不足も経済に悪影響を及ぼしている。復旧・復興対策についての提言を専門家の方々からいただいた。


Biophiliaは、<生命科学の未来を考える>ことを標傍して発刊した季刊雑誌です。2011.vol.7 No.l(通刊25)号を2011年3月10日に発行した直後、東日本大震災が起こりました。復興に、何かお手伝いは出来ないか。そして、改めて気付きました。ビオフィリア編集部のまわりには、科学者の方々がおおぜいいらっしゃると。そのご研究の中に、今回の復興の、応援となるものが数多くあるのではないか。それをまとめていただき、みなさまにご覧いただいて、お役に立てていただきたいと思い至りました。
東日本大震災で被害にあわれたすべての方にお見舞い申し上げますとともに、失われた尊い命をたんなる天災の被害として終わらせないために、編集部一同、微力ながら活字を力にして復興に捧げてまいりたいと存じます。

/~\Fujisan.co.jpでも発売中


この2月、東京大学大気海洋研究所と独立行政法人水産総合研究センターの研究チームによって、天然ウナギの卵が発見された。ウナギの稚魚の不漁が続くなか、この発見は、昨年の完全養殖ウナギ誕生と並ぶ朗報だろう。人口爆発問題を抱えている人類にとって、養殖技術の向上はタンパク源を確保するうえで必須の課題だ。そして、わが国の養殖技術は世界最先端を独走する。今回は、養殖研究第一線からの新鮮情報をお届けしたい。

 バラ好きで知られたクレオパトラは、自分が乗る船をバラのかおりで満たし、その香りは遠く陸地にいても漂ってきたという。古代ローマでは、調味料の魚醤の生臭さをやわらげるために香辛料を使い、中世ヨーロッパでは、体臭を消すために香水がさかんに使われた。そして、日本でも古くから香りを愉しむ文化がある。
 しかし、約40万種類の化合物がにおいを持つといわれていながら、その正体や、ヒトの嗅覚のメカニズムなどについては解明されていない点が多い。今号では、"におい"に関連する基礎知識と工学分野で進められている最新研究をご紹介しよう。

この10月に愛知県で開催される生物多様性条約第10回締約国会議、通称「COP10」に先立ち、生物多様性の現状について、最前線にいる研究者からの報告をお伝えしたい。

推定で、300~5,000万種にもおよぶ生物が暮らす地球。
およそ40億年――
命は、さまざまに姿を変え、この瞬間も進化と絶滅が繰り返されている。
初期の人類、アウストラロピテクスの登場から約540万年。
長い長い命の変遷からみれば、人類の歴史はごくわずかしかない。
しかし、地球の環境は、人類の活動によって、新たなステージを迎えようとしているかにみえる。――

最近、クジラがニュースで毎日のように取り上げられている。いわゆる捕鯨問題に関するものが多いが、日本はクジラと、それにまつわる哺乳類の研究で世界をリードしている。クジラの生態はまだまだ知られていない面が多いが、近年、どのような生涯を送り、海の中でどのような活動を営んでいるのか、少しずつ解明されつつある。こうした研究のホットな話題を取り上げ、クジラ研究の現状や課題を考える機会にしたいと思う。今回は新進気鋭の研究者に登場いただき、さまざまな面から、クジラ研究の面白さを語っていただいた。

遥か彼方に広がる宇宙と、身近な存在である脳。この2つほど、科学者の興味を かきたてる研究テーマはないだろう。本号では現在の脳科学研究の現場で行われて いる研究について、第一線の研究者に執筆いただく予定である。脳はまだまだわからないことが多く、それゆえに研究テーマとしては深いものが ある。脳を知るということは、数々の病気の原因を知ることだけではなく、我々 人間がなぜ生きているのかを探ることにもつながっていく。人は匂いや時間をどのように認識しているのか、統合失調症の原因究明など、最新の、脳にまつわる科学を概観する。

世界保健機関(WHO)は、新型インフルエンザをすでに「フェーズ6」(世界的な大流行=パンデミックに突入した段階)としており、国内でも2009年8月現在、感染者数が6万人を超え、重症患者や死亡者も増えている。季節性インフルエンザは、北半球では毎年冬季に流行するが、新型インフルエンザ・パンデミックは、30~40年に一度くらいの頻度で起こる可能性があり、季節は冬とは限らない。20世紀には3回(スペイン風邪、アジア風邪、香港風邪)のパンデミックが起こり、多くの死亡者が出た。今回のパンデミックでも、多くの患者や死亡者が出るだけでなく、生産年齢への感染の拡大による莫大な経済的損失など、社会への大きな影響が考えられる。本特集では、新型インフルエンザを中心に、インフルエンザとは何か、新型と季節性との比較、またワクチンや抗ウイルス薬の開発など、インフルエンザにまつわる科学を概観する。

生物の体の形成は、遺伝子のみで決まるのではなく、生まれた後のさまざまな要因によって遺伝子の発現が変化していくことでなされる。ヒトの体を構成している60兆個の細胞は、基本的に同じ遺伝子情報を持つが、それらがさまざまな組織臓器へ発生・分化していくのは、その過程に、遺伝子をコードするアミノ酸配列の変化を伴わない情報記憶と発現のメカニズムがあるからである。このような遺伝子に指令を与え、発生や細胞の分化に大きな影響を及ぼすメカニズムをエピジェネティクスという。 本特集では、近年のエピジェネティクス研究によって明らかになってきた生命現象をわかりやすく紹介する。

医学研究を支える実験動物として、ブタの注目度が高まっている。
 本特集では、ブタを使用した移植の現実と最新情報、がん治療薬研究のために作られた「光るブタ」、医療機器の開発に役立つミニブタなど、ブタを用いた医学研究の中から、とくに未来の可能性を感じさせる分野を紹介する。

毒には、生物が身を守るためや、進化の過程での何らかの原因で身につけたもの、また、人問が生み出してしまった化学物質などさまざまなものがある。毒はからだにとって「害」、薬は「益」、と言葉の意味はまったく逆だが、どちらも「生体に影響を与えるもの」であり、科学的には同じものとして捉えることができる。猛毒に含まれる物質を麻酔などの薬として利用することもあるし、薬も摂取量によっては毒となる場合もある。特殊な物質に限らず、身の回りに存在する物質も摂取量次第では毒となる可能性がある。本特集では、生物が持つ毒の科学、毒と薬の関係など、毒にまつわる科学を紹介する。

医学の歴史は、人類と感染症との戦いの歴史ともいえる。これまで人類は多くの感染症に対応してきたが、撲滅したはずのものの再興、新たな感染症の勃興は絶えない。また、海外渡航者が増え、地方風土病であった感染症が世界へと広がりを見せている。
 本特集では、常に人類を悩ませる存在である感染症とは何かを概観し、身近な感染症である細菌性食中毒、近年成人の間での流行が話題となった麻疹をはじめ、結核、ウイルス性肝炎、寄生虫感染症、動物由来感染症などを取り上げ、その症状や予防法、最新の研究情報を解説する。

「他の人がやっているのをみると、つい自分もやってみたくなる」。

子どもの頃も、そういえば大人になっても時々湧き起こる「まねしてみたい」欲求、これは文化伝承の根幹となる人間の性らしい。一方、ロボットにコツをつかませる技術のカギもまた、「まねる」であるという。ロボットにやさしく"お姫様だっこ"してもらえる日が、すぐに来るかもしれない。

昆虫や植物の「まねる」は、秋の主役である「コオロギ」や「稲」などの穀物にまつわる話題となっている。まるで死んだようになったり、人間が大事にする穀物そっくりに化けて生き残る、ということのしくみにはどんな秘密があるのだろうか? そして、ミクロの世界をのぞいてみれば、がん細胞の「まね」を新たな治療戦略につなげる取り組みもあるという。

今回の特集は、「まねる」「化ける」をテーマとして、幅広い分野のトピックスを集めた。身近な「まね」を肴に、秋の夜長を暫しお楽しみ頂きたい。

前号に引き続き「『環境遺伝子』研究の最前線」第2弾を紹介する。

環境ホルモン問題が騒がれた当初、野生動物や実験動物で報告された化学物質による健康被害がヒトにも起きるのか否か、それが、環境中微量化学物質が行動および生殖異常と密接にかかわっていることを裏づける膨大な科学データをひとつひとつ丹念に検証した労作『奪われし未来』(シーア・コルボーンら、1996)の核心をなす問題だった。今回は、それに関連する我々ヒトにおけるデータと知見を、岩本氏、曽根氏に示していただいた。しかし、問題はそれだけではなく、子どもたちの神経発達障害(木村-黒田氏、大竹氏)が懸念されているとともに世界各国で取り組みもなされている(河原氏)。また、巻頭の深田氏には環境中化学物質から未来世代を守るため、新たに取り組んでいる千葉大学の「次世代環境健康学」の紹介をいただいた。

環境汚染問題も含め、化学物質に囲まれたこの地球上での我々の生活にはどのような危険が潜み、あるいは実際に我々に忍び寄ってきているのだろうか。環境中の化学物質の影響から未来世代を守るために、最新の研究とその取り組みを紹介する。

環境汚染問題も含め、環境中微量化学物質に囲まれたこの地球上での我々の生活は、果たして問題ないのだろうか。あるいは、野生生物に影響が出ても、構造の違う高等生物、人間には明らかな毒性が認められないから問題ない、と片づけてよいのだろうか。

「環境汚染と健康」問題は未来(次世代)に先送りしてはならない、「疑わしきは罰せず」ではすまされない、それが今回のテーマ。

国には国の、企業には企業の方針があり、次元の異なるところでものごとが取り決められていることは歴史が物語っている。薬害問題がいい例だが、後になってやはり「あれは毒でした」ではいつまでたっても同じ歴史の繰り返しになってしまう。ただ、そういう部分もこのビオフィリアにしっかり残しておく、というのであれば、それも本誌の使命かも知れない。

一般に胎子および新生子は成体と比べて薬物等への感受性がきわめて高く、内分泌かく乱化学物質が不可逆的に脳あるいは生殖機能を障害する可能性が示唆されている。内分泌かく乱化学物質の作用メカニズムの解明は、分子生物学的知見を基に新しい時代に入ったといえるが、器官形成・発達時期である胎子・新生子期での内分泌かく乱化学物質曝露が、長期にわたって不可逆的にフィードバック機構の破綻を招来する作用機序については不明な点が多い。さらに近年、細胞世代を超えて継承され得る、塩基配列の変化を伴わない遺伝子発現制御について研究する新たなパラダイムとして、エピジェネティクスの領域が提唱され、内分泌かく乱化学物質が生物系に及ぼす環境エピジェネティクスの展開が期待される。

本号では、環境化学物質が生態系や人間の健康へ及ぼす作用の分子基盤に関し、日本および世界の研究者がこれまでどのように取り組んできたのか、また、今後の行方について第一線でご活躍の方々にわかりやすく概説していただく。

近年の我が国での死因のトップは「がん」。がん死の1位は肺がんで、次いで胃がん、肝臓がん、膵臓がん、乳がんと続く。本特集では「がん」について、その症状、原因、治療についての総論、そして、肺がん、胃がん、乳がんについての最新の診断、治療法について、さらに、末期のがんで訪れるさまざまな痛みをやわらげることを目指した緩和ケアについて、最前線でご活躍の方々に解説していただいた。

国際宇宙ステーション(ISS)の建設が進み、2008年にはいよいよ日本の実験棟「きぼう」が打ち上げられる。「きぼう」には、細胞培養装置や生物実験ユニットなどの生命科学系装置も搭載される。なかでも、水棲生物実験装置は我が国で独自に開発のものである。日本人研究者による数々の実験が計画されおり、宇宙生物学の躍進が期待されている。本特集では、「きぼう」での宇宙実験を展望しうる専門の先生方に6編の論文をご執筆していただいた。この特集が高校生や中学生をはじめ多くの方々が宇宙生物学へ興味をもつ契機となれば幸いである。

生命はどこからきたのだろうか?

という問いは古くからさまざまな形で人々に論じられ、それを探るための試みも数多く行われてきた。生命の起源は未だ謎であり、その探求は現在も脈々と続いている。

本特集では、まず、生命の起源論の歴史を概観し、現在日本で出されている最新の仮説、理論を取り上げる。また、すべての生物に共通の祖先遺伝子を探る試みを紹介する。生命の起源論の今に迫る。

なぜ生き物は眠るのだろうか? 睡眠は生き物に何をもたらすのだろうか?
 
睡眠はこれまで残された謎であったが、近年の研究成果によってさまざまなことがわかってきた。本特集では、生き物の生活リズムのしくみ、睡眠、覚醒の調節のしくみについて、そして、睡眠中の脳活動を見るための試み、また人間にはない行動である冬眠について取り上げ、眠りとは何か、その不思議に迫る。

昨今「理科離れ」が話題となっているが、その実情とはいかなるものなのだろうか?

理科離れとは何か、なぜそのような問題が起きているのかを検証する。

また、理科離れを防ぎ、科学創造立国日本を目指した理科教育への新たな取り組みを紹介する。

光技術は、日本が世界をリードしてきた分野である。その光技術が新たな地平を切り拓こうとしている。光は、従来から生体にやさしいといわれてきたが、長い間、光はその性質からナノスケールのものは見ることができないと信じられてきた。しかし、その壁を乗り越えることで、光を用いての観察、計測技術は新たなステージを迎えている。

本誌では、連載「最新実験技術」にて「バイオイメージング」技術を生命科学の未来を考える手段として紹介してきたが、これまではフルオレッセンス、ルミネッセンスを用いてのWhole-body観察、すなわち動物などを"丸ごと"イメージングして、臓器や細胞の活性などを見る最新技術を紹介してきた(ビオフィリア4、5、6号)。

「人の目を見て喋れ」ということは、口をすっぱくして指導される社会人としての基本的なマナーだ。というのは「目は口ほどにものをいう」からである。

このことは、視覚の助けを借りることにより、伝達される情報量が格段に増えることを意味する。拡大率を極端に上げると、光のタイルによって構成された漠としたモザイクの集合も、ノーマルな倍率に戻すと、美しい風景や魅力的な美女の映像としてパソコンのスクリーンに浮かび上がる。ことほどさように「見るという行為」、「見るという機能」は不思議のかたまりだ。

本特集では、「見る」という行為、目の疾患について、視覚メカニズム、それを司る脳のしくみから迫る。また、網膜の再生、人工網膜の実現へ向けた研究も紹介する。
不思議にあふれた視覚の迷宮に一歩踏み込んでみよう!

遺伝子組換え技術や移植技術などを用い、動植物で医薬品や酵素、さらにヒト細胞や臓器の産出をめざす「生物工場」。今回は、野菜でつくる食べるワクチン、ニワトリにピロリ菌を撃退する抗体を持ったたまごを生ませる技術、カニなど甲殻類の殻に含まれるキチン・キトサンの持つ効果、ヒトへの移植をするための細胞、組織を実験動物でつくる「動物工場」への挑戦を取り上げた。新たな医療としての生物利用の世界を覗いてみよう。

「食」は生き物にとって欠かせないものである。本特集は、生きるための義務ともいえる「食」という行為をいかに楽しめるかを科学的に迫ってみるという試みである。まず、味覚、嗅覚、視覚の観点から「おいしさ」を探り、そして、おいしく味わったあとにくる悩みの種「ダイエット」について、その問題点、流行のダイエットの有効性を検証した。また、地上での「おいしさ」だけではなく、宇宙での食事についての最新事情、さらに、現代人には欠かせないものとなってきつつあるサプリメントについて、ドリンク剤で疲労の回復ははかれるのかについても取り上げた。普段何気なくとっている「食」について、味わいが深まれば幸いである。

近年、理学、工学分野との融合が活発化し、医学が新たな展開を見せている。現代医学は、多くの分野から最新の知識、技術を導入して先端的な医療を生み出している。一方、高齢化社会に対応してより安全で機能性の高い医療材料、医療器具の開発が望まれている。本特集では、痛んだ組織や臓器の再生を引き出す手法、失われた骨や歯を取り戻す技術といった再生医療やナノテクノロジーを駆使した安全で安心な最新の医療技術開発を紹介する。新時代の医科学のかたちがここにある。

20世紀に開かれた宇宙への扉。われわれはこの21世紀にどこまで進出できるだろうか。本特集では、宇宙環境が及ぼすヒトへの影響や日本が開発した実験装置など、夢の宇宙生活実現へ向けたステップとして行われている生命科学研究を紹介する。扉の向こうには果たして何が待ち受けているのだろうか? 3・2・1・Lift Off!

不老不死。これは人類が太古から抱いてきた夢であり、それを実現することは生命科学の究極の目標の1つといえる。本特集では、寿命はいかにして決定され、なぜ動物によって異なるのか、そして、老化はなぜ起こり、また、それを抑えることはできるのか、さらに、時を感じるしくみについてそれぞれを最新の研究から探り、不老不死という夢の実現可能性に迫る。