日本実験動物環境研究会の機関誌「実験動物と環境」第38号に掲載した総説「AAALAC International:第8版ガイドに対応した2011年度版『動物の管理と使用の活動計画に関する報告書作成の手引き』に加え、附録として「実験動物のケアと使用に関する指針第8版の内に使われたMust, Should 及びMayの解析」も掲載。
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序にかえて
本書は、日本実験動物環境研究会の創立20周年記念事業の一環として出版された。なお本書には、日本実験動物環境研究会の機関誌「実験動物と環境」第38号に掲載した総説「AAALAC International:第8版ガイドに対応した2011年度版『動物の管理と使用の活動計画に関する報告書作成の手引き』」をそのまま掲載した。そしてこれに加え附録として「実験動物のケアと使用に関する指針第8版の内に使われたMust, Should 及びMayの解析」も掲載した。
2011年に、米国科学アカデミーによるGuide for the Care and Use of Laboratory Animals(Guide)が改定され、第8版Guideとして刊行された。本書は米国だけでなく、多くの国々で科学上の利用に供する実験動物の使用と管理についての主要な指針として認められ、我が国においても実験動物に関わる多くの関係者に参考書として使われている。またこの2、3年、我が国では「動物の愛護及び管理に関する法律」の改正の議論が高まった事もあり、改訂された第8版Guideに対する国内の関心は今まで以上に高い。
このGuideに基づいて、実験動物施設の評価をおこなう国際的な機関がAssociation for Assessment and Accreditation of Laboratory Animal Care (AAALAC) Internationalである。その評価を受け認証を取得しようとする機関にとっては、Guide及びそれに基づいて構成されているProgram Description "動物の管理と使用に関する活動計画報告書"は、AAALAC Internationalによる評価及び認証に関わる基本的な要求事項を理解するのに最も適した文書である。
そのため本書に掲載した内容は、AAALAC Internationalの認証を取得しようとする機関には必須である。そしてまた我が国の実験動物を使用する機関の関係者にとっても、動物実験の適正化と実験動物福祉を実践するための、重要な指針となる資料である。このような背景もあって、「実験動物と環境」第38号に掲載した総説は多くの実験動物関係者に利用されている事から、日本実験動物環境研究会の創立20周年記念事業の一環として本書が単行本として出版されることは、非常に喜ばしく時機を得た企画と考える。
なお、「AAALAC International:第8版ガイドに対応した2011年度版『動物の管理と使用に関する活動計画報告書作成の手引き』」の翻訳は、筆者と小澤和典、森紀子の3人が担当した。また附録として掲載した「実験動物のケアと使用に関する指針第8版の内に使われたMust, Should 及びMayの解析」は、第8版Guideがmustとして強く求める内容について抽出したものである。Program Descriptionと併せて見て頂くと、GuideおよびProgram Descriptionの内容のより深い理解に役立つと思われる。なおこの附録部分は、市川哲男、黒澤努の2名が担当した。
最後に、上記のような背景を踏まえ内容の重要性を理解して、日本実験動物環境研究会創立20周年記念事業の一環として本書の出版にご尽力頂いた日本実験動物環境研究会の関係者に深甚なる感謝を申し上げる。
目次
序にかえて
はじめに
国際実験動物管理認定協会 動物の管理と使用に関する活動計画報告書作成の手引き
動物の管理と使用に関する活動計画報告書
[附録]
実験動物のケアと使用に関する指針第8版の本文内に使われたMust, Should 及びMayの解析