原書『The Principles of Humane Experimental Technique』が刊行されてから50年あまり。
この本が唱えた3Rの原理は現在も動物施者の基本原理となっているが、著者である、RussellとBurchは、この本で何を述べているのか知る人は、極めて少ない。
本書を出すことにより我が国においてますます3Rの原理が広く普及し、より適正な動物実験が実施されることを願ったものである。
目 次
序文
訳者まえがき
翻訳にあたって
パート1 人道的な技術の展望
第1章 序論
研究の範囲
脊椎動物生体の統合
第2章 非人道性の概念
痛みと苦しみ
苦しみの規準と測定
第3章 実験動物の生態学
人間と動物の世界
動物実験のモニタリング
1952 年実験動物局(LAB)調査
実験動物局データ:さらなる分析
分析の結果
最新の発展
第4章 非人道性の源、発生、除去
直接的及び偶発的な非人道性
直接的非人道性の分析
疾病診断
非人道性の除去:3Rについて
偶発的非人道性と尺度の問題
パート2 人道的な技術の発展
第5章 Replacement(置換え
比較代替
絶対的及び相対的なreplacement(置換え)の様式
置換えの原理
組織培養の使用
微生物の使用
第6章 Reduction(削減
研究における削減と戦略
変動の問題
実験の計画と分析
生理学的変動の源
表現型のコントロール
近隣環境、特に行動環境のコントロール
第7章 Refinement(苦痛軽減)
中性研究とストレス性研究
一般的な重ね合わせ手技
実験手技の選択
動物種の選択
具体的な問題:実験精神医学と恐怖の人道的研究
第8章 発展を支配する要因
人格要因
社会学的要因
特別組織
結び
参考文献
補遺
訳者あとがき